優秀な外国人を採用するには? 企業が今すぐ取り組むべき実践ステップ

なぜ今、「優秀な外国人」の採用が注目されているのか
Written by
Story Agency編集部
Published on
July 29, 2025

日本の労働人口の減少が進む中、企業にとって「優秀な外国人材」は、人材確保と国際的な競争力の維持に欠かせない存在となっています。
また、先日の参議院選挙でも「外国人」に関連する政策や発言が話題になり、社会全体としても外国人との共生や受け入れに関する関心が高まっています。こうした時流の中で、企業が外国人材をどのように捉え、活用するかはより重要なテーマとなっています。
とはいえ、「どうすれば本当に優秀な人材と出会えるのか」「自社にフィットするのか」など、不安の声も少なくありません。本コラムでは、優秀な外国人材を採用するために企業ができる実践的な取り組みを、具体的なステップと活用法を交えてご紹介します。

「優秀な外国人」とは?企業が定義すべき3つの視点

まず大切なのは、「自社にとっての優秀な外国人材とはどのような人か?」を明確に定義することです。採用活動の方向性を定めるうえでも、この基準は非常に重要です。一般的には、次の3つの視点から考えることが多いです。

①スキル・知識・経験

業務に必要な専門性や技術力、語学力などを指します。特にデジタル、クリエイティブ、マーケティング、エンジニアリングなどの分野では、実務経験を持つ即戦力の外国人材が高く評価されています。日本語能力に関しては、一定の理解が望ましいものの、企業が過剰に求めすぎることで優秀な外国人材との出会いを逃してしまうリスクがあります。特に専門職の場合は、日本語力よりも業務遂行能力やポテンシャルを重視する視点が不可欠です。

②人物・マインド

異なる文化でも前向きに適応できるか、周囲と円滑にコミュニケーションをとれる柔軟性や協調性を持っているかどうか、自ら考え動ける主体性があるかどうかといった、人柄やマインドの面で評価できるようにします。

③自社との親和性(カルチャーフィット)

企業の価値観や働き方、チームとの相性を含む「カルチャーフィット」は、外国人材の定着率やパフォーマンスにも大きく影響します。いくらスキルが高くても、職場の雰囲気や意思決定の進め方、コミュニケーションスタイルが合わなければ、ストレスやミスマッチが生まれ、早期離職につながる可能性があります。そのため、選考時にはスキルだけでなく、自社の風土や文化との相性も重視することが重要です。

採用前に準備すべきこと:企業が見落としがちな基盤整備

「優秀な人材」は、準備が整った企業に惹かれます。採用前の段階で以下の基盤整備を行いましょう。

ビザや滞在先の支援体制の確認

就労ビザの取得要件や申請フローを把握し、社内で誰がどのように対応するのかを明確にします。加えて、ビザの種類ごとの申請にかかるスケジュール感、必要書類についても事前に整理しておくことが重要です。また、外国人が安心して生活を始められるよう、住居の手配や生活面のサポート体制も検討しておくと、採用後の定着にもつながります。

雇用契約書の確認

雇用契約書には、①職務内容 ②就業場所 ③勤務時間・休日 ④給与額・支払い方法 ⑤退職に関する事項などを明確に記載する必要があります。中でも特に注意が必要なのが「職務内容」です。就労ビザの審査では、入国管理局の審査官が外国人本人や企業に電話をかけて確認する「架電調査」が行われることも多く、契約書の記載と実際の業務内容に相違があると、不許可となるケースもあります。そのため、職務内容はできるだけ具体的かつ正確に記載することが重要です。

就業規則を必ず作る

就業規則は、従業員が職場で守るべきルールを定めたものであり、企業運営の土台となるものです。日本特有の慣習やルールが含まれることもありますが、それらを明文化しておくことで、企業と外国人社員の双方にとって安心できる職場づくりにつながります。

受け入れマニュアルの整備

社内ルールや業務フロー、評価制度などは、外国人にも理解しやすい形でマニュアル化しておくことが大切です。これにより、外国人社員のスムーズな定着を促すだけでなく、指導にあたる社員の負担軽減にもつながります。

社内の意識改革

外国人採用を一過性のものではなく、「長期的な投資」と捉えることを周知する取り組みなどを定期的に行い、社内全体が受け入れる空気を醸成しましょう。

外国人が魅力を感じる企業とは?

多様性を尊重する職場文化

ダイバーシティ(多様性)やインクルージョン(個々が能力を発揮できる環境)を大切にする企業は、外国人からの信頼や評価が高まりやすくなります。

わかりやすい情報発信

採用ページや求人票が外国人にも理解しやすく、英語などで情報提供されていることも集まるポイントです。

SNSなどを活用した発信

企業の日常や職場の雰囲気を発信することで、安心感と親近感を与えることができます。

優秀な外国人を惹きつける「インターン制度」の活用法

トライアルとしての有効性

実際の業務を通じて外国人インターンのスキルやカルチャーフィットを見極められるインターン制度は、採用リスクを抑えつつ相互理解を深める手段として有効です。企業にとっても、即戦力となりうる人材との接点を持つ良い機会になります。

自社の認知度を高める

インターン期間中に業務を体験してもらうだけでなく、企業文化や職場の雰囲気を知ってもらう工夫をすることで、自社への関心や愛着を高めることができます。たとえば、社員との交流機会の提供やイベント参加、社風を感じられる仕掛けが重要です。また、インターンが体験をSNSやブログで発信することで、他の優秀な外国人材への認知拡大にもつながります。

採用につながる設計

評価基準やフィードバックの体制をあらかじめ整えておくことで、インターン期間を本採用へのプロセスとして活用できます。採用前に相互理解を深めることで、ミスマッチを防ぎ、意欲ある人材の確保にもつながります。

外国人採用は「選ばれる企業」になることから始まる

優秀な外国人材の採用は、人材不足への対応だけではなく、企業の競争力を高めるうえでも大きな力となります。そのためには、採用前の準備、発信力、育成体制、そして多様な人材が力を発揮できる環境づくりが欠かせません。また、業務内容にもよりますが、日本語力の有無にとらわれすぎず、本質的な能力や姿勢に目を向けることで、より多くの優秀な人材と出会える可能性が広がります。

Story Agencyでは、主に欧米からの外国人インターンのご紹介から受け入れ支援までを一貫して行っています。欧米の優秀な人材の採用に取り組みたい企業の皆さま、ぜひ一度ご相談ください。

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