社内に新しい視点を取り入れたい、社員の発想力を刺激したい。
そんな思いを持つ企業は少なくありません。そこで注目されているのが、海外出身の学生を受け入れる就業体験です。海外学生にとっての体験の場だけでなく、社員の視野を広げ、異文化への理解を深める機会として活用する企業が増えています。また、日常的なコミュニケーションを通じて、海外とのネットワークが自然に広がることも大きな魅力です。うまく活かせば、この取り組みは企業にとって“人材育成”や“情報収集”の貴重な場にもなります。
Story Agency編集部では、そんな外国人活用の重要性について解説します。
人口減少とグローバル化が進む現在、日本企業にとって「人材」と「発想」の多様化は避けて通れないテーマです。
内閣府の「教育未来創造会議」でも、日本市場が海外に広がる中で、多様な価値観に触れられる人材を増やす必要性が指摘されており、日本人学生の海外留学や海外学生の受け入れを通じた人材育成の重要性が強調されています。
こうした背景の中、日本企業が海外の学生を就業体験として受け入れることは、企業文化や社内風土の見直しや、海外展開に向けた新しい価値を生み出すきっかけとなります。
インターンシップと呼ばれる就業体験が、そのまま「将来的な採用・活躍」へとつながる可能性を裏付けるデータがあります。出入国在留管理庁が発表した令和4年度の留学生の日本企業等への就職状況によると、「企業等への就職を目的として」在留資格の変更が許可された人員は 33,415人 にのぼり、前年から約 15.3%増となりました。
この数値は、外国人留学生・インターンが「就業体験」というステップを経て、日本企業で働くというルートがすでに現実的であることを裏付けています。
地域別の構成比を見ると、アジア出身者が 95.7% を占める一方、ヨーロッパは 2.3%、北米は 0.8% にとどまっています。この差には、地理的な距離やビザのハードル、給与面に加えて、キャリア観の違いなど様々な要因が関係しています。
欧米では、国内や欧州圏内でのインターンシップがキャリア形成の主流。その中で「日本で働く」という選択は、挑戦的であり、文化や価値観の違いに踏み込む覚悟を持つ学生たちの意志の表れでもあります。
だからこそ、日本を選ぶ欧米の学生は、日本の働き方や文化への深い関心、アジア市場での経験を積みたいという明確な目的を持っているケースが多いのです。

1. 新しい視点・発想力の獲得
異文化背景を持つ海外学生は、言語や文化だけでなく、業務の“前提”や“常識”の捉え方が日本企業とは異なります。例えば、マーケティングや製造現場で「海外ではこう見える」「私の国ではこういうことがバリューと感じる」などの新しい視点が提示されることで、社員が気づかない改善点や新しい発想が生まれます。このプロセスが企業のイノベーションに直結するのです。
2. 社員の視野拡大・国際感覚の向上
海外学生を受け入れると、社員は「教える」「支える」「一緒に働く」といった経験を通じて、新しい視点に触れることができます。こうした日々のやり取りの中で、自然と異文化コミュニケーション力や多言語対応力、多様性への理解が育まれます。海外学生の受け入れは、学生にとっての学びだけでなく、社員にとっても視野を広げる貴重な機会になるのです。
3. 国際ネットワーク・ブランド力の向上
海外学生が帰国後に築くネットワークを通じて、企業の国際的な評価や認知度が広がります。例えば、学生が所属する大学や友人ネットワークで企業名が自然に広まり、海外市場での知名度向上につながることもあるでしょう。さらに、「外国人インターン受け入れ実績」を発信することで、採用ブランディングの強化や、海外展開を目指す企業としての国際的なイメージアップにもつながります。
外国人学生の就業体験の受け入れは、単なる“体験”ではなく社員の視野の拡大、社内の発想刷新、国際ネットワークの拡大といった成果を生む、企業にとっての戦略的資産です。
Story Agencyは、企業がこの資産を最大化できるよう、日本企業と主に欧米を中心とした優秀な学生を就業体験でマッチングするだけでなく、ビザ取得のフォローや滞在先のサポート、インターン期間中のフォローアップまでワンストップで支援しています。
異文化の刺激が社内に新しい風を吹き込み、社員の視野を広げ、海外ネットワークが拡がる—。そんな体験を、まず一歩から始めてみませんか。